kazuho.exblog.jp - 奥 一穂の飲んでから書くブログ。なにもかもアルコールのせいです
「実名インターネット=住所公開」を主張する新聞社の論理
池田氏 通名と実名は、本質的には異なるものであると考えています。
――通名と匿名は?
池田氏 匿名と通名は、どこでの掲載という問題がある。書かれた側からすれば、どこの誰かがわからなければ、匿名と同じであるし、誰かわからなければ、実名であるとは考えない。
――ではたとえば、鈴木一郎さんという平凡な名前の人物が実名でネット掲示板に書き込み、他人を批判した場合には、それはOKということでしょうか?
池田氏 それはだめでしょう。どこのだれかわからなければだめです。書かれた側がどこの誰であるかわかれば、理解できるけれども、少なくとも、ありふれた名前がどこのだれかわからなければ、それは実名とはいえない。

CNET Japan Blog - 佐々木俊尚 ジャーナリストの視点:毎日新聞「ネット君臨」取材班にインタビューした

 いまさら関連のエントリを読んでいたんだけど、まあそういう主張になるのは当然でしょうね。毎日新聞の元の記事を読んでも、「実名」インターネット派の主張は、被害者が (プロバイダに開示要請をせずとも) 対抗手段を取れるようにすべき、というものっぽいので。「ありふれた名前がどこのだれかわからなければ、それは実名とはいえない」のは、そのとおり。

 万が一にも開示要請を挟むことを認める立場にたってしまうと、「どのみち開示要請するんでしょ、だったら掲示板の表示は匿名でいいじゃん」という 2ch 肯定派と何も変わらなくなってしまうわけであり。

 あとは、責任主体を特定可能な形以外での言論は禁止すべき、という主張の妥当性だけれども、新聞社がそう主張するのには、とても納得できる。既存のマスメディアってのは、発行主体だったり署名記事だったり、責任の所在が明らかだし、むしろ、その看板を背負って書いている、というのが彼等彼女等の責任感であり誇りなのだから。「匿名による言論」は、ジャーナリストとしてのレゾンデートルに対する脅威なんでしょう。

 と同時にインターネットは新聞経営に対する圧力でもあるわけで。結局、毎日新聞の記事は中立的な立場からではなく、インターネットに対立するメディアの自賛ネタとしておもしろい、という類のものだと感じた。新聞が競合するメディアを攻撃するのは、反テレビキャンペーンでもお馴染みの光景であるし、まあそんなところかと。

注: だからといって反論が不要というわけではない
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by kazuhooku | 2007-03-07 03:53 | ニュース
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