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- 奥 一穂の飲んでから書くブログ。なにもかもアルコールのせいです
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一億円っていくら何でも安くね、というお話。 そもそも貸与と譲渡をごちゃまぜにして論じている時点でどうかというのはさておき注1、ここでは本の貸与権について。 書籍の貸与に課金するとなると、図書館はどうなるんでしょう? 誰もが無料で使える図書館、というものが (少なくとも建前としては) 知識が共有物であることを保障していたわけであり。所有からアクセス権を重視するように社会が変化してきているという現状認識注2にはあまり異論はないけれども、あらゆる知に課金しようなんて横暴にすぎると思う注3。そして、知識へのアクセスに対する課金は、機会均等性だけでなく、社会全体の生産性にも影響する。 梅田望夫が何故インターネットを指して「学習の高速道路」と呼んだか、それは、インターネットによって、あふれんばかりの情報にユーザーが自由にアクセスし、取捨選択できるようになったから。そして、それがとても効率的だ、ということ。このように考えれば、知識へのアクセスに課金するという発想が、いかに後ろ向きなものかよくわかる。 自分は、知識は人類全体の共有財産であって、著作料ってのは共有財産を増やすためのインセンティブに過ぎない、と考えるし、著作収入の最大化が自己目的化するのはおかしいんじゃないか注4。 そもそも、現状では BOOK OFF 側に支払い義務はないわけだし、金額が適正かどうか以前に、まず、なぜ支払うべきなのか (あるいは支払うべきでないのか) を論じてほしいと思った。 注1: 出版物貸与権管理センター - Wikipedia このへんも参照 注2: エイジ・オブ・アクセス—アクセスの時代 注3: 図書館へのフリーアクセスを制限しない形式であれば公共貸与権に対する補償はあってもいいんじゃないか (参照: 図書館と公共貸与権) 注4: 「オレは売文業者だからオレの書くものには娯楽以上の価値は一ミリもありませんから」って言うなら話は別かもね☆
by kazuhooku
| 2008-04-04 15:40
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